ミトコンドリアと卵子の質の関係〜“卵子のエネルギー”が妊娠のカギを握る〜

こんにちは、サクラダ治療室 代表の前田です🌸

「卵子の質が大事」とよく言われますが、それは年齢の問題だけではありません。
卵子の質とは、受精から着床、そして卵が成長いくのか、いわゆる卵の生命力”そのものと言えます。

この生命力の中心にあるのが、細胞のエネルギー発電工場である「ミトコンドリア」です。
今回の記事では、ミトコンドリアがどのように卵子の成長を左右するのか、またその活性を高める方法まで詳しく解説します。

是非最後までご覧ください✨

【目次】

  1. 卵子の“質”とは何か?
  2. ミトコンドリアとは?その働きについて
  3. ミトコンドリア機能の低下が起こす問題とは?
  4. では、精子側の「質」はどう影響するのか?
  5. 妊活は「卵子の質」×「精子の質」
  6. 卵子にも「設計図=DNA」の質がある
  7. ミトコンドリアとDNAの関係
  8. ミトコンドリアを元気に保つには?生活でできる工夫は?
  9. 鍼灸施術によるミトコンドリア活性へのアプローチ
  10. まとめ

卵子の“質”とは何か?

卵子の質=それは卵子の「数」や「ホルモン値」では測れません。

着床や卵胞の発育に必要な、細胞レベルでのエネルギー代謝能力やDNA合成までを含みます。

📌 特に重要なのが「受精後の細胞分裂能力」。
これは卵子内のミトコンドリアが生み出すATP(エネルギー)によって支えられています。

ミトコンドリアとは?その働きについて

  • ミトコンドリアは、細胞の中でエネルギー(ATP)を作り出す小器官
  • 卵子の中では、核の周辺に密集して存在し、受精・分裂に必要な力を供給します。

💡そしてここがポイントになります! 受精時、精子が持つミトコンドリアは排除され、卵子側のミトコンドリアのみが胎児に受け継がれます。
つまり、ミトコンドリアの質=母親から子へ受け継がれる生命のエネルギーの質そのもの。

ミトコンドリア機能の低下が起こす問題とは?

  • 加齢や酸化ストレスにより、ミトコンドリアは数や働きが低下します。
  • すると、以下のような状態が起こり得ます。

 ・受精しても細胞分裂が進まない
 ・胚の成長が途中で止まる
 ・染色体異常が起きやすくなる
 ・着床しにくくなる

🔍 これらは、一般的な検査では見つけることが難しい“質的な問題”になります。

では、精子側の「質」はどう影響するのか?

ミトコンドリアこそ母親由来のみですが、精子は“DNA(遺伝情報)”を受精卵に受け渡しています。
このDNAの質(傷つき具合)は、受精後の胚の発育に大きく影響します。

◉ 精子DNAが傷ついていると…

  • 受精しても細胞分裂が途中で止まる
  • 胚盤胞まで育たない
  • 着床しても流産リスクが上がる

📌 精子の見た目(運動率や数)が正常でも、DNAの断片化(損傷)があると妊娠率に悪影響を与えるのです。

妊活は「卵子の質」×「精子の質」

  • 卵子のミトコンドリア → 発育のエネルギー源
  • 精子のDNA → 正常な設計図

この2つがそろってはじめて、受精卵は順調に育っていきます。
どちらかが欠けても、自然妊娠の成立や継続は難しくなる可能性があります。

💡 だからこそ、男性側の生活習慣・栄養・抗酸化ケアも妊活では欠かせないのです。

精子に関しては、また改めて記事にしますので、その際に詳しく記載していきますね!

卵子にも「設計図=DNA」の質がある

卵子は、エネルギー(ミトコンドリア)だけでなく、自らの遺伝情報=DNAを持っています。
このDNAが損傷していたり、染色体に異常がある場合、以下のようなことが起こります。

◉ 卵子のDNAに問題があると…

  • 受精後に細胞分裂がうまく進まない
  • 染色体異常によって、着床しない/流産になる可能性が上がる
  • 年齢とともに卵子のDNA修復能力が低下するため、加齢とともに妊娠率も下がる

📌 特に35歳を過ぎると染色体異常のリスクは急激に増加するとされており、これはDNAのエラーやミトコンドリア機能低下が背景にあります。

ミトコンドリアとDNAの関係

ミトコンドリアの役割は「エネルギーを供給すること」ですが、
このエネルギーはDNAの修復や分裂の正確性にも大きく関わっています。

つまり、卵子において

  • ミトコンドリア:分裂や成長のエネルギー源
  • DNA:その成長の“設計図”

この両方がしっかり作れていることで、受精卵がしっかりと成長していく流れになります。

ミトコンドリアを元気に保つには?生活でできる工夫は?

・ミトコンドリアの活性には以下が効果的とされています

◉ 栄養素の補給(代謝と抗酸化を支えるもの)

  • ビタミンB群(特にB1, B2, B3)
  • コエンザイムQ10(CoQ10)
  • 鉄・マグネシウム・亜鉛
  • αリポ酸・L-カルニチン
  • EPA・DHA(抗炎症作用)

◉ ライフスタイルの見直し

16時間ファスティング:オートファジー活性によるリサイクル作用。16時間のファスティングでオートファジーは活性化されると言われています。

深い睡眠:ミトコンドリア修復は睡眠中に大きく回ります。

過度な運動や糖質過多の回避:酸化ストレスが掛かることを避ける。過度な筋トレや、加工食品(お菓子)からの糖質の過剰摂取など。

鍼灸施術によるミトコンドリア活性へのアプローチ

  • 鍼灸によって末梢の血流や体温を上げることで、細胞への酸素・栄養供給を高めます。ミトコンドリアを活性化させるには、酸素が届くことが非常に大事なります。
  • 自律神経調整により、ミトコンドリアの機能を落とすストレスホルモン(コルチゾール)の過剰分泌を抑制できます。

💡 鍼灸はミトコンドリアの活性化も含めた、代謝を回す基礎作りを助けるケアともいえます。

まとめ

卵子の質は、日々の積み重ねによって大きく変わってきます。

卵子の質=年齢ではありません。
年齢とともに“自然に落ちる”のではなく、ミトコンドリアを活性化させることで維持・改善できる力があります。

妊娠体質になる、そのためには血液循環を回し代謝を上げることが大切になってきます。だからこそ、自分の体をいたわり、体質を整え、エネルギーの源を育てることで、妊娠体質に近づいてきます。

🌸サクラダ治療室からのメッセージ

卵の質に関わる、ミトコンドリアのお話をさせていただきました。

私たちの妊活サポートでは、それぞれの体質に合わせたサポートを大切にしています。
卵の質を上げるにため必要なこと、原因の見直しを含めて卵の質が上がるステップを踏んでいくと、妊娠力も上がってきます。
そんな「土台づくり」を一緒に始めていきましょう🌱

当院は妊活専門の鍼灸院です。2020年の創業以来、妊活、不妊治療でお悩みの方と向き合い続け、寄り添うことを大事に患者様と一緒に頑張ってきました。

同じようなお悩みがある方は、是非当院に相談してみませんか?

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