基礎体温がガタガタ・二相にならないのはなぜ?妊活で知っておきたい原因と整え方を鍼灸師が解説

基礎体温がガタガタ・二相にならない原因と整え方

妊活を始めて、基礎体温をつけ始めた方は多いと思います。でも、いざグラフにしてみると、線がガタガタ。きれいな二相に分かれない。「私、ちゃんと排卵できているのかな」と、不安になっていませんか。

先にお伝えしたいことがあります。グラフのガタガタの多くは、実は「測り方」で起きています。体そのものより、測る条件がそろっていないだけ、ということも少なくありません。まずはそこを整えて、それでも気になる部分を、体づくりで見ていく。その順番でお話しします。

基礎体温でわかること|「二相」が排卵のサイン

基礎体温は、朝、目が覚めてすぐ、体を動かす前に測る体温です。これをグラフにすると、妊娠しやすい体には、ある特徴が出てきます。

低温期(生理〜排卵)と、高温期(排卵後〜次の生理)。この二つに分かれることを「二相」と呼びます。排卵のあとに出る黄体ホルモンには、体温を上げる働きがあります。だから、二相に分かれていること自体が、「排卵が起きたらしい」というサインになります。

基礎体温の低温期・高温期を示す二相グラフ

逆に、ずっと低いままで二相に分かれない月は、排卵が起きていない可能性があります。ただ、これも1ヶ月だけでは判断できません。まずは、測り方から見ていきましょう。

まず見直したいのは「測り方」

グラフがガタガタになる原因で、いちばん多いのが測り方です。次のポイントを整えるだけで、線がぐっと読みやすくなることがあります。

  • 婦人体温計(小数点2桁まで測れるもの)を使う。ふつうの体温計では、細かい変化が見えません
  • 朝、目が覚めてすぐ、体を起こす前に測る
  • 舌の下に入れて、口を閉じて測る
  • できるだけ、同じ時間に測る
  • 睡眠が細切れの日や、二度寝のあとは、数値がぶれやすいと知っておく

完璧を目指さなくて大丈夫です。「起きてすぐ、舌の下で」を守るだけでも、グラフはかなり変わります。

大事なのは、1日ごとより「全体の傾向」

基礎体温は、その日の睡眠や室温、測る時間で、簡単に0.1〜0.2度は動きます。だから、1日だけの上がり下がりに、一喜一憂しなくて大丈夫です。

見たいのは、周期全体の傾向です。低温期と高温期の「かたまり」が、ゆるやかに二段に分かれていれば十分。多少ギザギザしていても、全体として低温期から高温期へ移っていれば、排卵は起きていると考えられます。

そして、もう一つ大切なのが高温期の長さです。高温期は、本来14日ほど続くのが目安。この「高温期をしっかり維持できているか」が、妊娠の準備という点では大きな手がかりになります。高温期が10日以下と短い、途中でガクッと下がる、というときは、後でお話しする黄体の働きが関わっていることがあります。

今日から整えられること

測り方を整えても、二相が不安定だったり、高温期が短めだったりすることがあります。その背景には、体のリズムのゆらぎがあります。ここは、日々の暮らしで整えていける部分です。できそうなものから、一つずつで大丈夫です。

① 睡眠を整える

基礎体温は、睡眠の質にとても影響されます。眠りが浅い・細切れだと、朝の数値がぶれやすくなります。排卵に関わるホルモンの指令も、睡眠不足でゆらぎます。

  • 寝る時間・起きる時間を、できるだけそろえる
  • 寝る前の30分はスマホを置く
  • 朝、カーテンを開けて日の光を浴びる
  • できれば6時間以上は眠りたい

睡眠が整うと、グラフのギザギザが落ち着いてくる方が多いです。睡眠と妊活の関係も参考にしてみてください。

② 体を冷やさない

冷えは血流を落とし、卵巣や子宮の働きにも、高温期の安定にも関わります。

  • 湯船に10〜15分つかる
  • 首・手首・足首の「三首」を温める
  • 冷たい飲み物を摂りすぎない
  • おなかや腰を冷やさない

冷えについてはこちらの記事でくわしくお話ししています。

③ 食べ方を整える

高温期をつくる黄体ホルモンも、日々の食事が材料です。極端な食事制限は、二相の乱れにつながります。

  • 朝食を抜かない
  • たんぱく質(卵・魚・肉・大豆)を、毎食すこしずつ
  • 急なダイエットや、単品ダイエットは避ける
  • 体を冷やす食べ方を控える

体をつくる材料についてはたんぱく質の記事も、あわせてどうぞ。

サクラダ治療室での鍼灸施術の様子

二相にならない・高温期が短いとき、考えられること

測り方も暮らしも整えて、それでも次のような状態が続くときは、体からのサインとして受け止めたいところです。

  • 何ヶ月も、二相に分かれない(無排卵の可能性)
  • 高温期が10日以下と、短い
  • 高温期の途中で、体温が大きく下がる
  • 低温期が、とても長い

こうした背景には、排卵がうまく起きていない、黄体の働きが弱い(黄体機能不全)、甲状腺やプロラクチンといったホルモンのゆらぎ、などが関わっていることがあります。いずれも、検査でわかる部分です。

気にかけたい、グラフのパターン

二相にはなっていても、少し気にかけたいパターンがあります。あくまで傾向として、知っておくと役立ちます。

低温期と高温期の差が小さい(0.3度未満)

高温期の体温が、しっかり上がりきっていない状態です。黄体の働きが弱いと、この差が出にくくなります。睡眠と冷え対策で、底上げを意識したいパターンです。

高温期に入るまで、だらだらと日数がかかる

排卵から高温期への切り替えが、ゆっくりな状態です。ホルモンの立ち上がりが、ゆるやかなことがあります。ここも、体を温めることと、しっかり眠ることが助けになります。

高温期の途中で、体温がガクッと下がる

高温期を保つ力が、途中で弱まっているサインのことがあります。高温期が短くなりやすく、黄体機能不全と呼ばれる状態が背景にあることも。続くときは、一度婦人科で相談しておくと安心です。

病院で相談しておきたい目安

次のようなときは、基礎体温表を持って、一度婦人科で相談すると安心です。グラフは、お医者さんにとっても大事な情報になります。

  • 2〜3ヶ月、二相に分かれない
  • 高温期が短い状態が続く
  • 周期が極端に長い、または短い
  • 半年ほど妊活しても、授からない

原因を調べて治療するのは、病院の役割です。基礎体温は「体の様子を知る入口」。気になるサインがあれば、我慢せず受診してください。黄体機能不全プロラクチンの話も、あわせてまとめています。

サクラダ治療室 東十条院のスタッフ

サクラダ治療室でできること

サクラダ治療室では、睡眠・冷え・自律神経といった「体温を左右する土台」を、鍼灸で整えるお手伝いをしています。婦人科の治療と併用されている方も多くいます。基礎体温のことで気になることがあれば、表を見せていただきながら、一緒に考えます。

よくある質問

Q. グラフがガタガタでも、妊娠できますか?

A. はい。1日ごとのギザギザは、測る条件で簡単に動きます。大切なのは、全体の傾向です。低温期から高温期へ、二段になっていれば、排卵は起きていると考えられます。まずは測り方を整えて、傾向を見てみましょう。

Q. 二相にならない月があります。

A. 1ヶ月だけなら、体調やストレスで排卵がずれただけ、ということもよくあります。ただ、二相にならない月が続くときは、無排卵の可能性もあるので、一度婦人科で相談しておくと安心です。

Q. 基礎体温は、毎日つけないとダメ?

A. 毎朝きっちり、でなくて大丈夫です。測れた日をつなぐだけでも、傾向は見えてきます。「つけること」がストレスになるくらいなら、ゆるくで十分です。

まとめ

  • グラフのガタガタは、多くが「測り方」で変わる
  • 見るのは1日ごとより、周期「全体の傾向」
  • 高温期は14日ほど、維持できているかがカギ
  • 睡眠・冷え・食べ方を整えると、安定しやすい
  • 二相が続かない・高温期が短いときは、受診を
✍ この記事を書いた人
前田 徹弥
前田 徹弥(まえだ てつや)
サクラダライフデザイン株式会社/サクラダ治療室 代表・鍼灸師 | 臨床歴17年

鍼灸の道に入り、10年の下積みを経て独立。妊活・不妊鍼灸を専門に学び、臨床歴は17年。実は私自身も、妻とともに不妊治療を経験しました。「本当に妊娠できるのか」と何度も不安になった——だからこそ、あなたの不安に寄り添えると思っています。一人で抱え込まず、二人三脚で。あなたに合った方法を一緒に見つけ、ゴールまで伴走します。

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